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Posted by ミリタリーブログ at

2015年03月28日

アゾフ連隊

今日は入手装備の解説ではなく、久し振りに部隊の解説をやってみたいと思います。


モスクワを占領する勇ましいプロパガンダ写真をあげるこの部隊、国家親衛隊アゾフ連隊です。

アゾフ連隊は2014年5月5日、ATOに対応する形でウクライナ内務省特殊治安維持大隊(BPSMOP)に、"アゾフ大隊"として発足しました。
その後、9月17日に"大隊"規模から"連隊"規模に拡大、更に11月12日、BPSMOPから国家親衛隊正規部隊に格上げされます。
アゾフ連隊はマリウポリに拠点を設け、対テロ作戦南部地域を中心にATO各作戦を実行、8月のロシア連邦軍介入では真っ先にロシア正規軍との戦闘に突入した部隊の一つでもあります。アゾフ連隊は別名「чорний корпус(黒い軍団)」とも呼ばれています。
現在、アゾフ連隊には司令官Andriy Biletsky中佐の元、約800人の国家親衛隊員が所属していると思われます。


Andriy Biletsky中佐


アゾフ連隊の部隊章。アゾフ海の大波、ヨーロッパオカルト信仰における黒い太陽、ルーン文字があしらわれています。
一部の方はピンとくるかもしれませんが、このマーク、ナチスドイツ武装親衛隊第2SS装甲師団"ダスライヒ"のマークと非常に酷似していることが問題となりました。


"ダスライヒ"のマーク

これが全く関係ないとは言い切れず、アゾフ連隊隊員の中でナチ式敬礼を行うもの、ヘルメットにハーケンクロイツやSSのマークをペイントするもの、ハーケンクロイツの旗を掲げるものがいるなど、非常にネオナチに影響を受けた隊員がいることは事実だと思われます。
実際、司令官のAndriy Biletskyは、民族主義組織”パトリオット ウクライナ”の指導者でもあり、また、ネオナチ的側面を持つ右翼政党"自由"の支援を受けています。
とはいえ、ネオナチといっても、ユダヤ人を攻撃対象としているわけではなく、実際、アゾフ連隊の創設に深く関わったオリガルヒ、Ihor Kolomoyskyiはイスラエル国籍を持つユダヤ人でもあります。

問題の写真
※追記 ウクライナでは、もちろんこの手の写真は真偽の程が議論されていて、ロシアのプロパガンダであるという主張もあります。

左の写真に写っている人が親ロシア派戦闘員と同一人物ではないかという、ウクライナの写真。


部隊解説はこれくらいにして、次は装備品の話を...
アゾフ連隊はウクライナ部隊の中でもかなり潤沢な装備を持っており、T-64BMやKRAZ、BTRなど装甲車の他、個人レベルでも質の高い装備品を支給されています。


特に銃火器類は他の部隊ではほとんど配備の進んでいないFort-221ライフルやFort-401軽機関銃、Fort-301狙撃銃等が確認されています。

Fort-221(TAR-21のライセンス生産品)を携行するアゾフ連隊兵士


Fort-401軽機関銃


Fort-301狙撃銃

また、最近では日本の豊和工業が主に猟銃として輸出している"howa 1500 hogue 308win"ライフルを狙撃銃として導入したようで、一部に配備されているようだ。

機関部のみとはいえ日本製のライフルが実戦で使われる例は初めてではないと思われますが、正規軍が導入したのは初ではないでしょうか?豊和M1500 hogueは、アゾフ連隊のほか、ウクライナ陸軍特殊部隊でも使用が確認されています。


ボディアーマー、ヘルメット等防弾装備については比較的自由だと思われるものの、イギリス製、ポーランド製のものを多く着用している。

アゾフ連隊迫撃砲部隊兵士、ポーランド軍のkwm-02ボディアーマーを着用している。ヘルメットも同じくポーランド軍のWz.2005。
kwm-02、Wz.2005はアゾフ連隊で最も使用例の多いヘルメットとアーマー。


こちらはイギリス軍のOSPREY Mk4ボディアーマー。このボディアーマーも比較的使用例が多い。

というわけで今回はアゾフ連隊について書かせて頂きました。ウクライナ部隊の中でも露出の多い部隊ですので、今後も話題に上がることがあるかもしれません。


  
Posted by くまのり at 19:59Comments(2)Ukraine